夫の束縛

2014-08-10

実は「怖がり」な夫たち

「夫(彼氏)の束縛がきついんです…」というご相談は、結構あります。

久々に友人とお出かけして、予定より帰りが遅くなってしまったところ、

「家に帰ると夫がキレてました」と言うクライアントさん。

あなたにも心当たりがありますか?

実は、こういう旦那さんはとにかく怖がりなのですが、奥様にとってはポカーン?な話です。

「怖がり?あの人が?」と言われます。

プライドが高くて、何かと言えばすぐ怒鳴るあの夫が「怖がり」だなんて、ピンと来ないですよね。

「あの人は、いったい何を恐れているのですか?」

はい。彼らが恐れているのは、

奥様(彼女)が自分の目の届かないところで、自分よりずっといい男に出会って、自分を捨てていってしまうのではないか?

・・・ということなのです。

というよりも、いつか必ずその日が来てしまう!くらいに思っています。

なぜなら、彼らは「自分が愛されている」という自信がないからです。

「こんな自分なんか、いつか見捨てられる」と、どこかで思っているのです。

だから、あなたの帰りが遅いと、不安でいても立ってもいられません。

「見捨てられ不安」が怒りに変わる

人間、『見捨てられること』ほど恐ろしいことはありません。

しかし、その恐れをそのまままともに感知はしていないのです。

それは彼らの感情の防衛です。

その考えは彼らにとってあまりに辛すぎるので、イライラや怒りにカモフラージュされます。

だから、あなたが帰宅した瞬間、怒りとして吹き出します。

本当は、あなたが帰ってきて心底ホッとしたのです。

でも、そんな自分の本心をちゃんとホールド出来ていないために、

「それまでの恐怖の時間を自分に与えた!」と、被害者意識全開で、あなたに対して怒ってしまいます。

小さな子供が、長時間のお留守番のあと、

拗ねてお母さんを無視したり、怒って叩いたりするのとおんなじなのです。

「もう二度と、お母さんは帰ってきてくれないんじゃないか?」

「自分が悪い子だから、嫌われてしまったんじゃないか?」

「俺といるよりも、友達と過ごす方が楽しいに決まってる」

「自分なんかより他の人の方が彼女を幸せにできるんだろう…」

『自分には価値がない』そんなセルフイメージが、ついに証明されるときが来たかのように感じます。

あなたを待っていた長い時間、彼らはそんな恐怖と共に過ごしていたのです。

恐かった、悲しかった、寂しかった・・・、そんな感情に押しつぶされそうになっていたんです。

そしてホッとして緊張がゆるみ、それらの感情エネルギーを怒りとして放出しているのです。

でもね、毎回それではお互い辛いですから、先にあなたが学びましょうよ。

いたずらに彼を怖がらせない方法を。

「怖がらないで・・・」

まずは出かける時に、夫に「どこで・誰と・何を・何時まで」と、きっちりと伝えてあげること。

そして「私は必ず帰って来る」と約束することです。

「あなたを見捨てたりしない」という、意思表示です。

だって見捨てるつもり、ないんですよね? 

彼もそれがきちんと分かっていれば、その時間までは恐い思いをしないで待てますから。

「それじゃあ、服従するってことですか?」

「余計に束縛がキツくなるんじゃないですか?」と、

不安を感じるかもしれませんが、それは大丈夫です。ご心配なく。

まずは十分に安心してもらうことが必要なんです。

しばらくの間です。それは彼のためだけではなく、あなた自身のためにも、です。

無駄に八つ当たりされたり、ケンカしたりしてお互いに傷つくことを減らしていきます。

こういった関係に陥っている場合、女性の方も「言えばイヤな顔をされるから」と、

誰とどこへ行く、ということを隠してしまうことが多くなります。

その「隠す」という行動が、あなたに後ろめたさを感じさせます。

その後ろめたさが、彼の『どうせ自分なんて・・・フィルター』を通すと、

「俺の知らないところで、誰かに会っている」

「俺を裏切ろうとしているに違いない・・・」と、見えてしまうのです。

結果、彼の不安をあおり、罰ゲームの風船のように妄想が膨らんでしまうのです。

つまり、あなたの言動が、風船に空気を入れているかもしれない、ってことです。

「友達と会っただけでしょ?なんで疑われなきゃなんないの?」と、

何度叫んでも彼には届かなくって、あなただってとっても辛かったでしょう? 

ありもしない浮気を妄想されて、お互いが傷つくのは不毛です。

だからまず一ヶ月、これを実践してみてください。

二人の関係に「コミット」する

「私はあなたのもとへ帰って来る」ということを、

彼がだんだん信じられるようになってくると、関係に変化が起こります。

でも、本当のチャレンジは、「私はあなたのもとへ帰って来る」ということを、あなたがコミットし続けることなのです。

あなたもまた、怖がっていたのです。

「私はあなたのもとへ帰って来る」と、宣言することを。

「結婚してるんだから当たり前じゃないですか!」って思うかもしれません。

でも、パートナーは合わせ鏡ですからね。彼が不信感を感じているということは、

あなた自身にもこの関係にすべてを委ねる覚悟がまだできていなかったのです。

もしも『その恐れ』に気付いたのなら、今がカウンセリングのタイミング、かもしれません。

夫婦関係には親子関係が再現されます。

あなたの両親との関係で未処理の感情が残っていると、それは夫婦関係に投影されるのです。

あなただけじゃなく、パートナーも然り。お互いが実は怖がっていたということ。

「本当にあなたを信じてもいいの・・・?」って。

だあから、あなたが先に「私はあなたのもとへ帰って来る」と、パートナーにコミットし、

それを続けることで、彼もだんだんとそれを信じられるようになってきます。

そうして関係が落ち着いてきたら、基本的な信頼は構築できてきています。

愛を持って「ノー」を言う

そこからはまた次のチャレンジです。

そう、「ノー」が言える関係を目指します。

これまで私たちは、ある神話を信じてきました。

相手に『ノー』と言うことは、『愛していない』ということだ…と。

『ノー』=『愛していない』

『イエス』=『愛している』

さて、これは本当に本当なのでしょうか?

「あなたを愛していても、○○はできない」○○の部分にいろいろと当てはめてみましょう。

・あなたと同じくピータンを好きになること

・いつでも10分以内にメール返信すること

・休日は必ず一緒に過ごすこと

・男友達(女友達)との関係を絶つこと

・あなたのプリンをまちがって食べないこと

・記念日を決して忘れないこと

これらに「愛しているならできるはず!」と言うのも『束縛』です

「あなたを愛していても、○○はできない(こともある)」というのが、ありのままの現実です。

そして、あなたはパートナーを愛しています。

忘れても、間違っても、それと『愛情の有無』は関係のない話です。

それでいいんですよ。

ところが「それでいい」と思えていない私たち(神話を信じている私たち)は、

パートナーに「ノー」を言う時、なんだか悪いことをしているように感じます。

(罪悪感、ですね)

その『後ろめたさ』が、相手に伝わり、相手に被害者意識を感じさせ・・・、

冒頭に起こっていた悪循環です。

まずはあなたが、相手への愛情にコミットすることが大切。

たとえ相手があなたの愛情を疑っても、あなたは自分の愛情を疑わない、と決めるのです。

腹を据える、という感じです。

愛を持って「それは私にはできない」と言う。

そして、「あなたがどう受け取ろうとかまわない」「でも、私はあなたを愛している」

そのあなたの真実を譲らない
でください。

とは言え、相手にそれを信じさせよう、理解させよう、としないこと。

それは相手の領域ですし、それをやったら『束縛』になります。

あなたは自分の思うように感じてはならない、って、不自由でしょう?

そこに踏み込んだら『コントロール』です。

「ノーと言うのは、私を愛していないからだ」

という自分の神話を認めさせようとする相手と、同じことをしている、って気付きましょう。

相手が信じようと信じまいと、自分が自分の愛情を信じていればOKです。


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