親と子の境界線について

2014-12-08

傷ついたみかんたち

IMG_3385冬になると、みかんを箱で買うお宅も多いと思います。

そして、そのみかん箱の中に傷んだみかんがあったら、どうなるでしょうか?

傷んだみかんにくっついているみかんも、やがてぐじゅぐじゅしてきますね。

これ、人間関係に似ているなぁ、と思いませんか。

それは「傷んだみかんが悪い」って言うのとは違いますよ。

私たちはみんな、多少の差はあれ『傷みやすいみかん』のような

ものなんじゃないかなぁって思ったんです。

だって傷一つない人なんて、どこにもいないですからね。

例えば、お母さんが傷ついたみかんだったらどうでしょうか?

お母さんに密着しているこどもも、傷んでしまうのは必須です。

そこに我が子への愛、お母さんへの愛があったとしても、結果としてどちらも傷んでしまうのです。

お母さんみかんが傷ついていたのもまた、お母さん自身の親子関係からです。

だから、『誰が最初の腐ったみかんだったのか?』なんて犯人探しをする必要はありません。

誰もが大なり小なり傷ついていて、それがみかん箱や果物かごといった特殊な環境(家庭)の中で、密着することを避けられず、傷が広がってしまっただけです。

癒着の懐かしさ

更に私たちは、傷ついたまま社会に出ていき、次第に友達や恋人と密な関係を作っていきます。

『傷ついたみかん同士が傷で癒着した状態』は、決して健康的ではないのですが、

お母さんと密着していた時の懐かしい感覚を思い出させます。

親子関係の再現です。

私たちはそれがたとえ健康的でなかったとしても、慣れ親しんだ感覚を求めてしまうのです。

でも、みかんはどちらも傷ついてぐじゅぐじゅに・・・。

泥沼の恋愛ばかり繰り返してしまう人、職場でいつも上司とトラブルになってしまう人は、

きっと密着したみかん状態で傷ついた経験のある人なのです。

しかし、一度傷んだみかんはもう腐っていくしかないのですが、

私たちはみかんではないので、回復が可能です! 

人間はどんなところからもリカバリできますから。

健全な人間関係を築くには

みかんを良い状態にしておくには、

ある程度のスペースがあって風通しの良いところへ、ちょっと間隔をあけて並べておくことです。

これは良い意味での個人主義というか、お互いのパーソナルスペースを尊重した在り方と言えるでしょう。

みかん本体の周りにもその人の領域があって、それぞれ自分の世界を持っています。

その領域は、完全にパーソナルで、人に見せるも見せないも自分で決めていいものです。

そこを尊重されると、私たちは「大切にされた」感じがします。

ときどき、「夫婦なんだから秘密があってはいけない」とか

「信じているなら何でも話せるはずでしょ!」
なんてセリフを耳にすることがありますが、

そこにはたとえ家族であっても無断で踏み込まないことです。

「入っていいですか?」と、ノックして当人の許可を得てからにしましょう。

でないと、それは密着コース。

接したところから、ぐじゅぐじゅしてきちゃいます!

親子関係再現に一直線ですから、要注意!!

お互いが傷ついてしまいます。

癒着のパターンに気づいたら

でも、恋人や配偶者にどうしてもそういう関係を求めてしまう人は、

一度カウンセリングで、親子関係を振り返ってみると良いでしょう。

もともと日本は、狭い国土の中人が密着して生活しています。

そして、「生きる」ということは何かしらの「箱」に自分も所属することになりますから、

みかん同士の接触を避けることはできません。

だからこそ、みかんの皮(境界線)をいつも健康的に保つために、

心身共に、自分自身のメンテナンスを怠らない努力も必要なのではないかと思います。


Copyright© 2014 LIGHTHOUSE カウンセリングルーム All Rights Reserved.